事業承継・M&A 情報サイト

M&A事例

約3年間、同地域でのマッチングに苦慮。
候補先を広げ、3カ月でのスピード成約

譲渡企業(A社)

業  種 ITシステム開発

売上規模 1億円未満

譲受け企業(B社)

業  種 IT関連

売上規模 10億円以上

譲渡企業様の概要

A社オーナーである社長は、定年後にA社を設立。
SES・受託開発にて事業規模を広げ、約20名まで拡大された。
優良企業との取引や、大学との共同研究による自社開発製品など、若い技術者・高い技術力に強みを持っておられた。しかし、経営状態が若干厳しい点が弱みであった。

トピックス:SES事業・M&Aの特徴

IT業界は今最も成長が著しい業界であり、常に人材不足が叫ばれております。
SES事業とはシステム・ソフトウェアなどの開発・保守・運用を行うエンジニアを他社に派遣する業態のことで、内製化だと技術の進歩に対応するのが難しい現状や、そもそもIT業界の人材不足もあり、SES事業へのニーズは高まり続けています。

SES事業のM&A状況ですが、人材不足を補う施策の一環として、同業内、もしくはIT系他業態企業によるM&Aが盛んに行われています。優秀な人材が多く在籍するSES事業会社を買収できれば、比較的短期間で多くの人材の確保を実現できるため、採用や育成にかかる時間やコストを削減しつつ競争力の強化を図ることができます。
また上記のように外部エンジニアのニーズが高い為、他業種企業による事業拡大の選択肢としてSES事業が上がることも多くなります。成長産業への参入を検討する際、M&Aは人材やノウハウ、取引先がある状態で参入できるため、自社で新規事業を立ち上げるよりはるかに参入障壁が低くなります。そのため、今回の事例のように多少経営状態が厳しくても買い手はつきやすい業界であり、人材と技術力を評価された結果、地方で業績が厳しいという条件であっても複数の候補先が見つかっております。

譲渡企業様の課題

M&Aを検討した理由は、後継者不在であった。
社長にはご子息がおり同じビジネスをしておられるが、東京にいるため後を継がないという意思表示をされた。
また、社内にも優秀で若い幹部人材がおられたが、負債や責任を含めた「経営」を引継ぐということは難しく、第三者承継を検討された。

経営面での課題は大きく2点あった。
1点目は、「東京」との距離である。
当社は地方都市に位置しているが、ITシステム関連は仕事も技術も、東京が中心で動いていると考えており、その点当社は東京とのネットワークが弱く、自社の弱みであると感じていた。
2点目は、「人材確保」の点である。
ITシステムは人材が資本であるが、同業種異業種ともにIT人材は引く手あまたであり、当社は採用に関しての弱みを抱えていた。

譲受け企業探索の基本方針

当初、M&Aを考えてから3年程は、地元の専門家に相談し相手先を探していた。
同県内のみで10社ほど紹介を受け交渉をしたが、上手く進んだ先はなかった。

その後、弊社に依頼を受け、候補先選定・条件面について再考を行った。
具体的には、候補先の幅を広げること、条件面もスキームその他条件の変更を行い、企業探索をスタートした。

同業種・異業種、同県・他県と幅広く候補先を挙げて広く提案を進めると、経営状態の悪さを考慮した上でも、若い技術者や技術力を評価し、興味を持つ企業を10社以上集めることができた。

事業承継M&A成功のポイント

複数の選択肢から最善と思える先を選べたことがポイント。

譲受企業の事業内容やM&A後の方針、売却条件等を比較検討した結果、当社の状況・課題にピッタリと合致する譲受企業を選択することができた。

コロナ禍とはいえ、感染対策を徹底しながらも直接面談する機会を早々に設けたことも、双方の信頼関係を築けるポイントとなった。

成果

  • 1.後継者問題の解決

    半年程度の社長による引継ぎ期間を設けた後、当社幹部への承継の体制を築くことができた。
    社員承継でネックとなっていた経営の責任については、譲受側グループ企業の1社となる事で解消ができた。

  • 2.会社の成長

    譲受側は複数企業を有するグループ企業であり、当社の課題であった、東京マーケットとのネットワークや、人材採用力を有していた。
    また、同業を複数社経営しているため、親会社からの人的支援・経営支援はもとより、グループ企業間での連携も期待ができている。

  • 3.短期での成約

    当社社長は、約3年間M&Aの活動をしていたこともあり、なるべく早くに相手先と話がまとまり安心したいと考えていた。
    結果的に、複数社からの選択で最善の先とお話ができ、また3カ月という短期での成約を実現することができた。

2022年度 M&A・事業承継に関するアンケートレポート

2022年度
M&A・事業承継に関するアンケートレポート

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今回はアンケート結果をレポートにまとめ、M&A・事業承継を検討している経営者の方向けに今後M&A戦略を推進していくためのポイントについて解説します。

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